二人のｓｅａｓｏｎ
零れる陽射しは 秋の色
天気予報は嘘吐きで
今日はこんなに汗ばむ陽気
毛糸のカーディガンは暑いよね
ブラウス一枚で街を歩こう
風は 髪とスカートを揺らし
薄いブラウスの袖を腕にはりつける
体の線がはっきりと出てしまっても
恥ずかしさより 心地よさを感じるのは
穏やかに流れる時間のせい
木陰の風の涼やかさが
わたしにそっと教えてくれた
季節は急に変わるのではなく
行きつ戻りつしながら
ゆっくりと確実にうつろうもの
あなたとわたしの関係も
そんな季節のように
近づいたり 離れたり
それでも少しずつ違う形になっている
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水溜り
Ｓｅｉｊｉさんより
今 水溜りに映った顔
おもながで バサバサ髪で
静かに水鏡に映った顔
この顔の主は強い
まっすぐに瞳を見つめられるから
この顔の主は弱い
この鏡に波紋が広がって行くから
自然豊かなところで 自分を確認するのは
骨が折れる 気が触れる 必要に迫られる
度あるごとに 笑ったり 涙したり
思いが揺れるごとに 優しさに触れて
そうして「あした」という日に
希望と呼ぶには弱すぎる吐息をかけて
この顔と対称な本物の頬を両手で叩いて
「まったなし」の午後の仕事
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作者のご紹介
お名前 Ｓｅｉｊｉさん
言葉と真摯に向かい合っている方です。
詩集を自費出版されています。