リミドくん
リミドくんのおとうさんは、ちきゅうのひとです。おかあさんはうちゅうじんです。
リミドくんは、ちいさなほしに、かぞく三にんでくらしていました。
あるひ、おかあさんがリミドくんにいいました。
「リミドも、ずいぶんおおきくなったから、そろそろ、ちきゅうのがっこうで、べんきょうしたほうがいいとおもうわ」
「え! ほんとう? たのしみだなあ。ともだちが、たくさんできるといいな」
リミドくんのおとうさんは、うちゅうせんにのって、まいにち、ちきゅうにしごとにいっています。
リミドくんは、おとうさんのはなしや、ほんでしかしらない、ちきゅうにいかれるのが、うれしくてたまりません。
「いつ、いかれるの?」
「おとうさんが、あしたにでもって。うちゅうせんに、のせてもらいなさい」
「うん!」
リミドくんを、ちきゅうのがっこうにかよわせようと、いいだしたのは、おとうさんです。
それには、おかあさんもさんせいしました。
リミドくんは、べんきょうすることがだいすきだし、よのなかのいろいろなことをよくしっている、
おとうさんのいうことだから、まちがいないとおもったからです。
でも、おかあさんにはしんぱいなこともありました。
「ちきゅうでは、リミドがいじめられてしまうかもしれない。わたしが、はじめてちきゅうにいったときのように……」
そんなおかあさんのことばにも、リミドくんは、
「だいじょうぶだよ」
と、げんきにこたえ、なにをきていこうかなと、たんすのなかのふくをひろげていました。
つぎのひ。リミドくんは、おとうさんといっしょに、ちきゅうにいきました。
うちゅうせんは、ちきゅうにおりると、くるまにすがたをかえました。
きょうは、リミドくんにとって、はじめてのちきゅうなので、すこしまちをみてまわることにしたのでした。
めのまえを、すごいスピードでとおりすぎるものがあります。
まちには、たくさんのいろともじがあふれています。
そして、そこをゆきかうひとたちのおおぜいいること!
リミドくんは、めにするものすべてにおどろきました。
おとうさんはそれらを、これがでんしゃ、あれはビルなどと、おしえてくれました。
じぶんのそうぞうだけだったものが、いまはめのまえにあるのです。
リミドくんのあたまのなかは、パニックになりそうでした。
続きは短篇集でどうぞ。