るるちゃんのたんじょうび

きょうは、るるちゃんのたんじょうびです。

４さいになるのだから、うれしくてたまりません。

ママは、ケーキやパイをやいたり、サラダやスパゲッティをつくったりしています。

おともだちをよんで、おたんじょうかいをするのです。

ケーキのろうそくに、ひをつけながら、ママがいいました。

「ろうそくをけすときに、ねがいごとをしてごらん。

１どでぜんぶきえたら、ねがいがかなうのよ」

るるちゃんは、ちょっとかんがえてから、ふきけしました。

すると、ろうそくはきれいにきえました。

「なにをおねがいしたの？」

「ふふ、ないしょ」

るるちゃんは、おいしいごちそうをたべて、たくさんのプレゼントをもらって、とてもしあわせでした。

つぎのあさ。るるちゃんは、また、うれしいきもちで、めをさましました。

だって、きょうは、るるちゃんのたんじょうびなのです。

るるちゃんは、きのう、

（まいにちがたんじょうびになって、ごちそうとプレゼントがもらえますように）

と、おねがいしたのです。

ママが、ごちそうをつくりました。

おひるには、おともだちもあそびにきました。

みんな、プレゼントをもっています。

（ああ、まいにちがたんじょうびって、いいなあ）

と、るるちゃんはおもいました。

そんなふうにして、るるちゃんは、まいにち、しあわせにすごしていました。

ところが、１しゅうかんもすると、ごちそうにあきてきました。

「ママ、おにぎりがたべたいな」

と、いうるるちゃんに、ママは

「あら。おたんじょうびなんだから、ごちそうをつくらなきゃ」

と、いうのです。

ママは、おりょうりするのに、いそがしくて、るるちゃんのことを、ちゃんとみてくれません。

おともだちは、まいにち、おにんぎょうやえほんをもってきてくれますが、

るるちゃんは、さいしょのころよりは、うれしくありません。

ケーキのろうそくをけすときに、

（もう、ふつうのひにしてください）

と、おねがいしました。

でも、ろうそくがおおいので、いちどでけすことができません。

そうです。

るるちゃんは、まいにち、たんじょうびをむかえるので、まいにち、としをとってしまうのです。

でも、みんなは、そんなるるちゃんに、きがつきません。

まいにちを、たのしくすごして、なんだか、すこしだけ、いそがしいなとおもっていました。

３０ほんのろうそくをみたとき、るるちゃんはなきました。

とうとう、ママとおなじとしになったのです。

たのしいはずのたんじょうびに、るるちゃんがないたので、みんなはびっくりしました。

あそぶのにいそがしかったおともだちは、きょう、るるちゃんのことをちゃんとみました。

ママは、るるちゃんが、４さいのたんじょうびに、どんなおねがいをしたか、わかりました。

そのひは、るるちゃんのほんとうのたんじょうびから、ちょうど１かげつたっていました。

るるちゃんとママとおともだちは、いきをそろえて、ろうそくをふきけしました。

（るるちゃんのたんじょうびを、１ねんに１どにしてください）

ろうそくは、ぜんぶきえました。

るるちゃんは、こんなにやさしいママとおともだちがいることを、しあわせにおもいました。